2015年07月08日

DTM用のPCをどうするべきか

 実はこれ、よく聞かれることなんです。「うちのパソコンでも音楽が作れますか?」といった質問ですね。

 結論からいくと、「作れないことはありませんがおすすめしません」となりますか。お遊びで「こんな曲ができました」というのを一人で楽しむだけなら可能でしょうけど、たとえば動画サイトにあるボカロ曲のようなものをハイクオリティで作りたいと思ってもまず無理だと思います。

 今のDAWやらプラグインやらはパソコンに要求されるスペックが異様なまでに高く、「うちのパソコンでも音楽が作れますか?」とお尋ねになる方のおうちに鎮座するPCではほぼそれを満たしていないのは間違いないでしょう。はっきり言うと、主要パーツのコストを極力削減したメーカー製PCでは、DAWのインストールはできたとしても満足に動くかどうかも怪しいところです。逆に、価格が同程度なら国内メーカーより海外メーカー製のPCのほうが相当スペックが上ですので、持っているのが海外製のけっこうなお値段のものならいけるかもしれませんけど。もしこれから購入されるという方はぜひそちらについても検討してみてください。

 では、メーカー製PCの何が足りないのでしょうか。
 一つめは絶対的なメモリ量です。DAWに大量のプラグインを入れて動かしたいなら最低でも8GBのメモリが必要です。パソコンをよく知らない人はこの「メモリ」という言葉を勘違いして捉えているのですけど、ハードディスクやUSBメモリのことではありませんよ。「RAM」です。OSを動かすのに最低限のRAMしか積んでいないPCというのもよく見かけますし、それに加えて今のPCは省スペースが主流なので増設できないこともありますから、まずここがDTMに向いていない部分と言えます。
 次にストレージの転送速度です。容量は最近のHDDなら問題ないでしょう。ところが、省スペース・省電力を売りにするあまり、推奨スペックである7200回転のHDDを搭載していないPCもかなりあります。頻繁に大量のデータを読み込むDAWでは、そのストレージ速度によって快適さが阻害されますので、作業が遅くなるだけではなく最悪フリーズの原因にもなったりします。
 そして画面の解像度です。記載が無い場合があって見落としがちな部分なのですが、最低でもフルHD(1920*1080)は欲しいのです。ノートパソコンでDAWを日常的に使おうなんてのはかなりの冒険だと思いますよ。ただでさえDAWで使われる文字は小さく、いろいろなものが詰め込まれていますから、23インチ以上のモニタでないと目も精神も疲れてしまうでしょうね。
 CPUに関して言えば、最近のPCならほぼ要件を満たしているでしょう。安いPCでシングルコアだったりすると危険ですけど。

 ではこれから買いたいという方はいったいどういうPCを買えばいいのでしょうか。乱暴に言えば「高いMac」ですかね。とは言っても、私はこれまでの人生で一度もMacを買ったことも使ったこともなく(絵も音楽もやるのに…)、この理論は乱暴すぎると言われても文句はありません(^-^;。Windowsであまりにも様々な環境を構築してしまったが故にMacに移行できなくなったというのが正しいんです。きっとそういう方も多いのではないでしょうか。
 ということで、おすすめはBTOパソコンです。ショップブランドのオーダーメイドPCと言えば分かりやすいですかね。一つ一つのパーツを選択してパソコンショップが組み立ててくれるんですけど、トラブルがあったときのサポートも込みにできるので安心です。予算に余裕があるならストレージにはSSDをおすすめします。HDDしか使ったことがないなら衝撃を受けること間違いなしですよ。容量が少ないのが難点なので、予算の許す限りここに注ぎ込みましょう。
 スペックを求めるならメーカー製PCよりもショップブランドPCよりも自作するのが一番安上がりなんですが、これはノーサポートなので敷居が高いかもしれません。何より時間がかかりますし。知り合いで組める人がいれば頼むというのもアリでしょうね。
 「ショップブランドPCとか自作とかすぐ壊れそうで心配」という声もよく聞きます。それは大間違いです。前述の通り、メーカー製PCは利益追求のために激安パーツを使っていることも多く、さらにはマザーボードがメーカー独自の基盤配列ですから故障した際には物凄く高くつきます。その点、ショップブランドPCや自作PCで使われるパーツの方がはるかに高性能・高品質、しかも故障における交換が楽だということは最大のメリットなのです。これはもっと広く知られるべき事実なんですけどねぇ。

 ホームPCでもプロがやっていることと同じことができる時代になりましたが、用途によって要求スペックが大きく異なってくる点については覚えておかなければなりません。DTMだけでなく、DTP、CAD、動画編集等もメーカー製PCでは厳しい状況が多々あります。ソフトにお金をかける前にまずはPCのスペックを見直さないと、後々出費がかさむことになりますので、まずはここから考えてみるのが入門の第一歩ではないでしょうか。
posted by あずぷろスタッフ at 00:12| 秋田 ☁| Comment(0) | 機材・ソフトウェア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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