2015年04月10日

ミキシングについての極めて雑多なお話

 今回は雑談カテゴリなのでお気楽に書きたいななんて考えております。

 一口にミキシングと言っても確固たる理論や概念があるわけでもなく、プロの現場ですら論争が巻き起こるらしいですから、あえて雑談というかたちにしました。あまり専門的な話にならないように進めていきますので流してお読みいただければと思います。

 曲を作りたいと思えば当然メロディやらコードやらベースやらドラムやらを考えますよね。簡単に言ってしまえばそれを「全部混ぜる」のがミキシングです。DTM普及以前はMTR(マルチトラックレコーダー)を使ってアナログで行っていたものですから、ジャストタイミングを計るのに四苦八苦した記憶ばかりが思い出されます。ですが、昨今では重要なポイントはタイミングではなくバランスにあると言えます。

 大昔、NIFTY-ServeのFMIDIフォーラムでスタッフをやっていた時代、全国の会員から送られてくる月に数百曲のMIDIデータを聴かなくてはならなかったので、自然と耳が肥え、どんなミキシングがいいのかというのが自然に分かるようになりました(データを覗けるというのがMIDIデータの利点です)。と言うよりも、全員がプロなわけではありませんから、残念ながら「良いミキシング」と「悪いミキシング」が存在するのは当然で、「なぜこのミキシングがダメなのか」を勉強させてもらったというほうが正しいかもしれません。

 まずは各パートの音量。個々の感性が与える影響も大きいのですが、これはミキシングの基本中の基本ですから、やはり綿密に考えなくてはいけないところ。全てのパートが同じ音量で鳴るデータがあると耳と心が砕けますよね。それぞれの楽器の音量という部分まで気を回すのは大変かもしれませんが、例えば白玉のコードを控えめにするだけでも印象は大きく変わります。ミックスダウンする前にいろいろと音量調整をして確かめることも必要でしょう。ちなみに、歌入りの曲でカラオケバージョンを作る際には、メロディをうっすら入れる場合とまったく入れない場合がありますが、間違ってもベースあたりと同じ音量で混ぜてはいけないです。他にユニゾンの楽器があるならまだしも、ボーカルパートを楽器で代用するのは実は不自然なのです。それから、意外と重要なのが「いろいろな鳴り物で聴いてみること」です。ヘッドフォンで、スピーカーで、車の中で、DAPで…と、気付かなかった音の出方が見えてミキシングの方向性が決まることもあります。

 次に定位。DTM経験者なら「PAN」という用語の方が馴染みがあるかもしれません。これも楽器毎にしっかり設定する必要があります。すべての楽器のPANをデフォルト(0)にした場合には、そのデータは「モノラル」ということになってしまいますから。次項とも関わってきますが、オーケストラや吹奏楽ならステージのそれぞれの位置を想像するのが手っ取り早いと思います。しかしながら多くのジャンルの楽曲ではベースとキックはど真ん中が大原則ですから、そういった点も踏まえて決めていかなくてはなりません。さらに、「完全に左」「完全に右」というように分けてしまうのも危険です。左右で鳴るE.GtrあたりならPANの絶対値が等しくても問題ありませんが、そうでないなら微妙にずらすべきです。結局は「左や右で固まって鳴っているだけ」という状況になりかねないからです。半円を描いて数値化すると分かりやすいかもしれませんね。楽器の場所については「定位 パン」で画像検索をかけるとたくさん出てきますので参考にしてみてください。

 最後にエフェクト。よく知られているのがリバーブ、一般的にはエコーと言われるものです。これは実は諸刃の剣で、コンピュータ臭さを消すために深いリバーブをかけるデータは多いのですが、逆効果になる場合がほとんど。特に一昔前の演歌だとモワモワした風呂場音響になっているなんてこともあったくらいです。性質上、設定したPANからステレオで周りに広がっていくという効果を持つリバーブが大半ですから、かけすぎると定位が失われて他の場所で鳴っている楽器と混ざってしまうんですね。もちろん、すべての楽器に同じリバーブを同じ深さでかけるというのはあり得ないことです。生楽器のパートにリバーブをかけるときはステージ上の位置を考慮に入れて、奥に居るなら少し深めに、前に居るなら浅めにといった具合がベスト。メリハリをつけましょう。さらに言うなら、エフェクトはリバーブだけではありません。理論で覚えるよりもいろいろなエフェクトを楽器に通して聴いてみるのが上達への近道だと思います。

 「コンピュータ臭さ」という言葉が出たのでついでにもう一つだけ。打ち込みはどうしても人が演奏したようにはいきません。ですからリバーブをかけたくなる気持ちも分かります。しかしその前に、1音1音の鳴り方を変えてみることを検討してみてください。例えば強さだったり、長さだったり。その楽器が演奏できなくても、DTMなら本物っぽく鳴らすことができる時代なのです。根気強く調整していきましょう。VOCALOIDなら「調教」という分野ですね。そうすることで存在感が出て、ミキシングの出来に大きく影響します。ベタ打ちのデータでは、いかにプロがミキシングしようが、それ以上の物にすることはできないのです。

 …以上のようなお話をですね、希望者が多ければ開設しようと考えていた打ち込み講座でするつもりだったんですけど、けっこう悩んでいる人が多いんじゃないかと思い記事にしてみました。一応打ち込み歴が30年以上あるもので…(^-^;。

 いかがでしたでしょうか?他にも、もしDAWを使っていて「こんなときどうすればいいか知りたい」というリクエストがあればお待ちしております。まぁ最近はネットで調べれば何でも出てきますから、そちらのほうが断然レスポンスはいいでしょうけど(^-^;。

 以上、スタッフの鈴木でした〜。
posted by あずぷろスタッフ at 09:00| 秋田 ☁| Comment(0) | DTM・打ち込み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。